写真データを保存するならHDD?DVD?USB?
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<データ保存の重要性>
パソコンやスマホに保存されているデータは、人的ミスやハードウェアの破損、ソフトウェアの不具合などが原因で消失する恐れがあります。機器の内部ストレージにデータを保存しているだけでは、本体が使えなくなった時にデータを取り出すことは困難です。
データ消失はいつでも起こりうることです。大事なデータを失わないためには、複数の記録メディアに保存しておくこと、こまめにバックアップを取ることが重要です。
<記録メディアの種類>
記録メディアにはたくさんの種類があるので、それぞれの特徴を知った上で用途に合ったものを選びましょう。
まずは、歴史の順を追って紹介します。
1950年代~ 磁気テープ:データを磁気テープ上に記録大容量のデータを保存できるため、バックアップやアーカイブなどで使用されます。また、データの読み書き時に通電する必要がなく、省エネルギーな記録メディアでもあります。30年を超える期待寿命を持つ信頼性の高いものです。
1970年代~ フロッピーディスク:磁気の性質を利用してデータを記録小型軽量で取り扱いが簡単、かつては主要なデータ保存メディアとして広く使用されていましたが、専用ドライブが必要なこと、保存容量が小さく耐久性も低いため、現代では使用されなくなっています。
1980年代~ HDD:金属製の磁気ディスクに磁気ヘッドでデータを記録パソコンの内蔵ストレージやサーバーのデータ保存用途で使用されることが多いです。容量あたりの単価が安い点や、手軽に大容量のデータを保存できる点がメリットです。ただし、振動や衝撃に弱いため、持ち運びを前提とした用途には向いていません。
1980年代~ 光ディスク:レーザーを使って光学的にデータを記録CDやDVD、Blu-ray Discなどがあります。低コストで持ち運びしやすく、長期保存にも向いています。ただし、紫外線に弱く、保存状態や品質によって寿命は大きく変わります。また、容量の大きいデータの書き込みに時間がかかる点もデメリットです。ちなみに、CD-R・DVD-Rの様に末尾がRのものは一度きりの記録専用、CD-RW・DVD-RWの様に末尾にRWが付くと何度でも書き換え可能となります。
1990年代~ SSD:フラッシュメモリを集積して構成された記憶装置読み書きが高速な点や、落下や衝撃に強く持ち運びにも向いている点がメリットです。ただし、HDDよりコストが高く、長期間データを保存したまま放置しておくとデータが消えてしまう可能性もあります。定期的なバックアップが欠かせません。
2000年代~ フラッシュメモリ:不揮発性の半導体メモリを使用してデータを記録USBメモリやSDカードなどがあります。読み書きが高速で、小型なので持ち運びには最適ですが、紛失には注意が必要です。また、メモリの劣化によるデータ消失の可能性もあります。
2010年代~ クラウドストレージ:インターネット上のクラウドサーバーを利用してデータを記録知名度の高いサービスでは、Googleフォト・iCloud・Dropbox・OneDriveなどがあります。複数の端末からでも同じアカウントでログインすれば、いつでもどこでもデータへのアクセスが可能です。また、家族や友人と共有することもできます。
<記録メディアの使い分け>
写真データの量や重要性によって記録メディアを選びましょう。
・コストパフォーマンスで考えるとHDD大量の写真データがある場合は、外付けHDDが圧倒的にコスパが良く、3年弱に一度のペースで買い替えれば比較的安全にデジタルデータを保存出来るかと思います。特にデータ復旧サービス付のHDDなら安心感があります。
・データ量が少ない場合はSSD写真のデータ量が少ない場合は、若干高価ですが寿命がHDDより長めのSSDがおすすめです。読み書きの速度も速く作業効率も良いので、定期的にデータにアクセスする人にはベストな保存方法ではないでしょうか。
・厳選した重要なデータはBlu-rayやM-DISC過去の産物になりつつある光ディスクですが、デジタルデータを安定して長期保存したいという観点では、新しい技術の記録媒体よりも安心感があります。
・災害にも強いクラウドストレージ自分で用意した記録媒体の場合、天災や火事、盗難や紛失などのリスクがあり、全てのデータを失う可能性があります。その点、クラウド上にあるストレージに写真データを保存しておけば、それらの原因によるデータ消失を回避する事ができます。ただし、クラウドストレージは無料で使える容量が少なく、課金して容量を増やした場合、長期間の維持費を考えるとコスパはあまり良くないのがデメリットとなります。また、写真データにアクセスするには、インターネットに接続してオンラインである必要があり、アップロードやダウンロードにも時間がかかると言った点にも注意が必要です。
<保存方法のリスクを知る>
いろんな記録メディアを紹介してきましたが、まずいずれの方法であっても、定期的にバックアップを取る習慣は必須です。
HDD・USBメモリ・SDカードといった通電機器は、どうしても故障のリスクがあります。また、USBメモリやSDカードは、小型で使い勝手が良いので一時保存には最適ですが、数十年といった長期保存には向きません。
クラウド保存の場合は、災害などへの対策は万全ですが、初歩的な契約時のメールアドレスやパスワードなどを忘れてしまったり、そもそもどこと契約したのかなどが分からないなどの問題が発生する可能性が高いです。
同じデータを長期保存に適した手法で2か所に保存する。どこに保存したのかをノートになどに記して、家族などに知らせておくなどの工夫が必要になるでしょう。
<まんてん録のおススメ>
家族の大切な思い出をずっと残しておくためには、DVDとクラウドで保存することをお勧めします。
記録メディアの歴史でも分かるように、時代と共に記録するメディアとそのメディアを読み込む機械は移り変わっていきます。記録メディアをどれだけ大切に保管していても、機械側が壊れたり手に入らない状態になることは十分に予想されます。VHSビデオやフロッピーディスクなどが良い例です、今更、VHSビデオを観ようとすると大変な苦労が伴います。。。
そんな中、DVDも随分前の技術ですが、ほぼ全世帯に浸透しており、淘汰されるまでにはこれから50年程度は掛かると思われます。まんてん録が使用している日本製のDVDであれば、劣化自体も少なく保存場所さえ注意いただければ数10年は問題がないと思われます。
更にこれからの時代はクラウドは外せません。現時点で選ぶのであれば、どうしてもGoogle・アマゾン・アップルなどの大手から選ぶことをお勧めします。
DVDとクラウドへのダブルでの保存をお勧めします!!